2019年2月16日 (土)

三菱重工「定常収益は堅調に推移」

第3四半期決算

 三菱重工は第3四半期(2018年10月~12月)決算と「2018年度業績見通し」を発表しました。
 決算説明資料の決算実績の冒頭には「定常収益は堅調に推移(MRJ開発投資も計画内で進行中)」と書かれています。
 ちょうど1年前、2017年度第3四半期決算発表の記者会見で宮永社長は「今は戦闘状態」と語りました。当時、三菱重工は火力発電の需要後退による業績の落ち込み、納期がこれ以上遅れることが許されないMRJ(三菱リージョナルジェット)の開発など厳しい事情があると考えられました。それに比べると今回は楽観的な感じです。厳しい事情がなくなったわけでもないようですが、ある程度の見通しがついたのかも知れません。
 第3四半期決算の内容は割愛して、残り僅かになった今年度の業績見通しを見ておきたいと思います。

今年度(2018年度)の業績見通し

 三菱重工は今年度から国際会計基準を適用していますので、昨年度までとは表現も数値も違っています(注)。
              2017年度実績    2018年度
              (国際会計基準) 期首見通し   現時点の見通し
受注高      38,687億円       41,000億円    38,000億円
売上収益    40,856億円       42,000億円      同左
事業利益      581億円         1,600億円      同左
親会社の所有者に
帰属する当期利益 △73億円    800億円   同左
ROE              △0.5%      6%        同左
配当             12 0円/株   130円/株  同左
(注)日本会計基準における「売上」は国際会計基準の「売上収益」に、「営業利益」は「事業利益」にほぼ一致しています。「純利益」は「親会社の所有者に帰属する当期利益」に対応していますが、数値は大きく異なる可能性があります。三菱重工の2017年度の「純利益」は704億円ですが、国際会計基準の「親会社の所有者に帰属する当期利益」では上記のとおり△73億円という赤字になっています。

受注高見通しが後退

 受注高が期首見通しの4兆1000億円から3兆8000億円に後退していますが、これについて決算説明資料は「受注高はパワードメインの大型石炭火力案件取り消し等の影響により減少」と説明しています。
 他方、受注残(注文を受けてまだ納品していないもの)についてはパワードメインの製品の工期は比較的長いので、2018年12月末でパワードメインの受注残が3兆0251億円あると記載されています。そのため、パワードメインの仕事も今のところまだあるようですが、この先大規模な人員対策が計画されています。
 三菱日立パワーシステムズ(MHPS)の安藤健司社長(三菱重工副社長)は次のように語っています。
 「予想以上のスピードで(風力や太陽光などの)再生可能エネルギーが伸びていることに加え、石炭火力への逆風の認識を新たにしている」
「石炭火力が小さくなるのは明らかだ。19年3月期から3カ年の事業計画では、固定費の10%削減を指示した」(2019年2月5日 日経「三菱日立パワー社長「固定費削減一段と」、石炭火力に危機感」)。

「定常収益は堅調に推移」とは

 会計基準に「定常収益」という項目はありません。三菱重工は「定常」ではない一時的な費用のために利益が減少している場合にその費用がなかったときの利益を「定常収益」と呼んでいるようです。「定常収益」の数値は、実際の利益に一時的な費用を加えた金額になっています。
 決算説明資料では「定常収益」の見通しを記載しています。それによりますと、一時的な費用として「MRJ投資」900億円(2018年10月31日現在)をあげ、もしこれがなかったら事業利益(上記の1,600億円)は900億円プラスの2,500億円に、親会社の所有者に帰属する当期利益(上記の800億円)は1,700億円になると記載しています。それが冒頭に書いた「定常収益は堅調に推移」の中身です。

ほとんど意味がなくなった「TOP比」という目標

 この「定常収益」を説明しているページには、「2018事業計画」で大きく打ち出した「TOP比」の現状を小さな字で次のように説明しています。
---------------------------------------------
●定常収益におけるTOP(※1)比… 1 : 1.2 : 0.7
(売上…4.2兆円、総資産…5.1兆円、時価総額…2.8兆円 (※2))
(※1) TOP:Triple One Proportion(売上:総資産:時価総額=1:1:1とする経営目標)

(※2) 時価総額は親会社の所有者に帰属する当期利益の16.7倍(資本コスト:6%)
        として算定

---------------------------------------------
 時価総額は株価の合計(株価×発行済株数)ですが、最近の三菱重工の株価4300円弱をもとに計算しますと、4300円/株×3.37億株=1.4~1.5兆円となります(3.37億株は発行済株数です)。上記の「時価総額…2.8兆円」のほぼ半分です。
 しかし、三菱重工は「一時的な費用であるMRJ投資の900億円がなかったら株価はもっと高くて、時価総額は定常的な当期利益1,700億円の16.7倍(=2.8兆円)くらいになっているはず」と言いたいようです。その時の株価を逆算して求めると、2.8兆円÷3.37億株=約8300円/株と現状の2倍近くになります。
 そのような架空の株価を計算するために、わかりにくい「資本コスト:6%」の逆数(1÷0.06=16.7)を持ち出しています。ただし、16.7という数値は株価収益率(=株価÷1株当たり当期利益=時価総額÷当期利益)の平均的な数値にほぼ一致していますから根拠のない話ではありませんが、株価は企業業績以外の動向にも左右されますし、日本の株価は公的資金に支えられていますから、経営目標とするには不適当と言わざるを得ません。それに、時価総額を当期利益の16.7倍というくらいなら、当期利益の目標値をかかげた方がよほどわかり易いのではないでしょうか。ただし、利益向上はROE向上とほとんど重なりますから意味がないかも知れません(ROE:株主資本利益率=当期利益÷株主資本×100)。
 株価を目標にすることもROEを目標にすることも株主偏重の考えですが、株の売買による利益も考えると株価を目標にする方がよりあからさまな株主偏重と言えるかもしれません。

社長交代

 三菱重工は4月1日付で社長が交代すると発表しました。次期社長は泉澤清次氏。2011年4月に三菱重工の技術統括本部技術企画部長、その後「2013年、軽自動車エンジンのオイル漏れ不具合で混乱していた三菱自動車に送り込まれる。組織のしがらみにとらわれず改善点を直言。課題対応力が宮永社長の目に留まり、トップマネジメント候補として再招集された」(2019年2月7日 日刊工業新聞)ということですから現在の宮永社長の路線を引き継いで行かれることでしょう。

   日本共産党三菱重工広製支部 2019年2月16日

2019年1月25日 (金)

三菱重工の原子力事業・その後

トルコへの原発輸出は完全には消えていません

 三菱重工業はトルコに原子力発電所を新設する計画の事業化調査(FS:フィージビリティスタディ)を2018年3月末までの計画で実施してきましたが、総事業費の試算が当初の2倍以上の5兆円超に膨れ上がると伝えられました。
 その後の状況をたどってみました。
・4月10日: 同計画の責任者である三菱重工の飯田執行役員は「トルコ側とまだ話し合うべき点が残っているため」「まだFSを続けている」と発言(2018年4月11日 日経)。
・6月20日: 三菱重工業の宮永社長は「日本とトルコの政府間できちんと話をして、それぞれの関係企業も入り、全員の意見が一致しないと難しい」と述べ、早期の着工に慎重な姿勢を示した(2018年6月20日 朝日新聞デジタル)。
・7月末 : 三菱重工業はトルコ政府に対し、事業化に向けた調査結果を提出(2018年8月1日 日経)。
・11月15日: トルコのバイラクタル・エネルギー天然資源副大臣は「1年以内に結論を出す」との見通しを明らかにした(2018年11月16日 東京新聞)。
・12月1日: 安倍晋三首相とトルコのエルドアン大統領がアルゼンチンで会談しており、原発計画も協議したもよう(2018年12月12日 産経新聞)。
・12月12日: 三菱重工業の宮永社長は「経済合理性の範囲内で対応する」との考えを改めて強調した。最終判断について宮永氏は「(計画は)政府間協定だ」と指摘し、両国の協議に委ねる考えを示した(2018年12月12日 産経新聞)。
 これ以降に情報は入っていませんので、暗礁に乗り上げたままトルコ政府の出方を待っていると考えられます。

原子力燃料サイクル事業


 高速増殖炉(原型炉)「もんじゅ」の廃炉決定後も三菱重工は政府と一体になって高速炉開発会議の中で原子力燃料サイクルを進めようとしてきました。しかし、2018年6月には頼りにしていたフランスの高速炉開発計画(ASTRID)を縮小することが伝えられ、12月になると、フランス政府は2020年以降は計画を凍結する方針という報道も流れました。これはまだ正式には決定されていないようですが、暗礁に乗り上げていることは間違いないようです。
 経産省の第5回 高速炉開発会議(2018年12月20日)は高速炉開発の「戦略ロードマップ」を取りまとめましたが、今後どうするか具体的なことは何も書かれていません。
物は残るという現在の科学技術ではどうしようもないものと言われています。

三菱重工の思惑は完全にはずれました

 振り返って見ますと福島の事故の翌年、三菱重工が「原子力事業本部事業説明会(2012年6月4日)」で発表した原発の事業計画は、福島の事故は「大したことではない」と言わんばかりに、いったん受注は減少するもののその後は以前の見通しどおりに伸びていくという計画でした。
 原子力事業の実績と目標
        ―受注実績―
       2009年度  2,700億円
       2010年度  3,100億円
       2011年度  2,500億円
  

          ―受注目標―
       2012年度  2,100億円
       2014年度  4,000億円
      中長期目標 6,000億円
(上記は受注に関するものですが、売上げも同規模と考えられます)

 現実は、原発ゼロを求める国民の声で再稼働は思うように進まず、国際的にも原発建設に反対する声は多く、その結果、2017年度の三菱重工の原子力事業の売上げ実績は、推定約1,800億円となりました。目標6,000億円の3分の1以下です。三菱重工の思惑は完全にはずれたと言えます。

なぜ思惑ははずれたか


 福島の事故の前でも、アメリカのファンドは原発建設に投資をしなくなっていました。廃炉の費用や事故時の補償を含めると採算に合わなかったのです。それでも原発を建設するのは、「経済合理性」以外の力が働いていたとしか考えられません。
 福島の事故の後は、安全とは言えないものの安全を高める費用が大きくなったために、どんな力が働いても原発建設は無理という事態になっています。
 なぜ思惑ははずれたか。それは、世論を軽視したからか、世論に沿うような倫理観がなかったからか、いずれにしろ目先の利益を追い求める株主資本主義のなせるわざと言えるのではないでしょうか。
 一方、福島の事故の翌年、三菱重工の中には佃会長(当時)のように「自国で危ないと判断したものを海外に販売はできない」(SankeiBiz 2012.8.22)という発言もありました。この発言を、当時私たちは「一つの見識」と高く評価しましたが、このような考えが三菱重工の経営陣を支配していたら、状況はすっかり違っていたのではないでしょうか。
     ◇
 原発再稼働反対、原発ゼロを願う各地の運動は続いて、原発推進勢力を追いつめています。
 中国地方でも「さよなら原発ヒロシマの会」、「原発ゼロ金曜日行動・松江」などが毎週金曜日にアピールウォークをしています。

   日本共産党三菱重工広製支部 2019年1月25日

2019年1月11日 (金)

世界の軍需企業トップ100社の最新データ

  ストックホルム国際平和研究所から世界の軍需企業トップ100社(中国を除く)の新しいデータがホームページに発表されました。
 インターネットで次の順に進むとデータを見ることができます。
検索:SIPRI(ストックホルム国際平和研究所の略称)
→Databases
→SIPRI Arms Industry Database
→Data for the SIPRI Top 100 for 2002~17 (Excel)
 2002年度から2017年度までのデータを見ることができます。単位は100万米ドル(近年では1億円前後に相当)です。

世界のトップ100に入っている日本企業

 世界のトップ100に入っている日本の企業を取り出してみました。5社入っている年と6社入っている年があります。各社の売上高と上位5社の合計は次のとおりです。(単位の$mは100万米ドルです。 円換算は1ドル=115円で計算しました。)

            2014年度       2015年度       2016年度      2017年度
三菱重工   20位 3920$m   20位 3470$m   21位 3670$m   24位 3570$m
川崎重工   50位 2080$m   48位 1880$m   42位 2170$m   48位 2140$m
IHI          70位 1180$m   69位 1070$m   70位 1190$m   78位 1070$m
富士通     92位  890$m    91位  830$m   75位 1150$m   77位 1110$m
三菱電機   77位  1040$m   93位  820$m    93位  830$m     ―   ― 
NEC        84位  960$m     ―   ―        97位  810$m   99位  850$m
上位5社の合計  9110$m    8070$m    9010$m    8740$m
 (円換算 1兆0476億円   9280億円  1兆0361億円  1兆0051億円)

アメリカの上位5社

 2017年度の場合、アメリカは世界トップ100に42社入っています。アメリカはダントツの兵器生産・輸出国です。
 アメリカの上位5社だけを取り出してみますと次のようになっています。なお、これら5社はすべて世界のトップ6社に入っています。

                       2014年度   2015年度   2016年度    2017年度
ロッキードマーチン        36480$m   36440$m    40630$m     44920$m
ボーイング              28300$m   27960$m    29510$m     26930$m
レイセオン              21370$m    21780$m    22910$m     23870$m
ノースロップグラマン      19660$m    20060$m    21400$m     22370$m
ゼネラルダイナミックス    18600$m    19240$m    19230$m     19460$m
   上位5社の合計     124410$m  125480$m  133680$m    137550$m

日米比較

 2017年度の場合、ロッキードマーチン社の兵器売上高は三菱重工の12.6倍、アメリカの上位5社の兵器売上高は日本の上位5社の15.7倍になっています。
 最近の変化を見ますと、日本企業の売上げがほぼ横ばいなのに対してアメリカ企業の売上げが大きく伸びていることがわかります。日本の安倍政権もアメリカのトランプ政権も軍拡を進めていますが、安倍首相はトランプ大統領に言われるままに兵器を「爆買い」していますので、国内の企業に兵器を発注するお金に余裕がなくなっているようです。

兵器の「爆買い」

 安倍政権による兵器の「爆買い」は、FMS(有償援助調達)というやり方でアメリカから購入しています。「援助」と言っても言い値で買う契約になっていますから、日本がアメリカを援助しているようなものです。
 防衛省から発表される毎年度の「中央調達の調達実施概況」にFMSの金額が出ていますので、取り出してみますと次のようになりました。2018年度については報道記事(2018年6月27日 WING)です。その金額は、2015年度から急増して三菱重工の兵器売上高と同程度の規模になっています。

   FMS(有償援助調達)実績と見込み
2014年度  2015年度  2016年度  2017年度  2018年度見込み
1805億円  4405億円  4797億円  3808億円  4036億円

   2017年度にFMSで購入した主な兵器
ティルト・ローター機(オスプレイ)      709億円
F-35A戦闘機                  940億円
E-2Dの取得                   248億円
E-767の情報処理能力等の向上 219億円
新たな空中給油・輸送機の増勢   202億円
滞空型無人機等の取得         168億円

主な国の軍事予算

 ストックホルム国際平和研究所のホームページには各国の軍事費のデータベースも出ています。軍事費の規模を比較するためにドル換算のデータを見ますと次のようになっています。

     主な国の軍事費(2017年度)
   ドル換算金額 (米国を100とすると) GDP比
米国  609758M$    (100)     3.1%
中国  228231M$    ( 37)     1.9%
ロシア  66335M$    ( 11)     4.3%
日本   45387M$    (  7)      0.9%
     ◇
ニュース:
 防衛省のホームページに「中期防別表装備品の単価について」が公表されました。

 赤旗(2019年1月10日)は「F35 147機 総額6.2兆円 中期防単価公表」で「機体の購入費と維持費の総額は最低でも6.2兆円を超える見通し」と伝えています。

   日本共産党三菱重工広製支部 2019年1月11日

2018年12月21日 (金)

三菱重工 この1年を振り返って

今は戦闘状態」(2月7日 社長)

 2017年度第3四半期(2017年10月~12月)決算発表の記者会見で宮永社長は続投する意向を表明し、続投の理由として「今は大きな問題に会社全体で取り組む『戦闘状態』にある」と語りました(日経 2018年2月7日「三菱重工『宮永改革』延長戦へ 続投で背水の陣」より)。社長のいう「大きな問題」とは、火力発電市場の後退による業績の落ち込み、納期がこれ以上遅れることが許されないジェット旅客機MRJの開発などが考えられます。
 
2015事業計画の結果

 宮永社長は2015事業計画で2017年度の売上げ目標5兆円などを掲げましたが、結果は次のようになりました。
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   2015事業計画で掲げた2017年度の目標と結果
            目標      結果
売上げ    5兆円       4兆1108億円
営業利益    4,500億円    1,265億円
ROE     10.2%      3.9%
配当   配当性向30%±5% 120円/株
------------------------------------

(注)ROE:株主資本利益率
 
株主には高額配当

 上記の「配当性向」とは純利益の何%を配当に回すか(配当総額÷純利益×100)です。2017年度決算の場合、403億円÷704億円×100=57.2%と目標を大幅に上回る大サービスをしました。
 
2018事業計画はさらに株主へ大盤振る舞い(5月8日 発表)
 「2015事業計画」が終了して新しい中期事業計画「2018事業計画」が発表されました。「2018事業計画」の売上げ目標は2020年度に5兆円です。これは前回(2015事業計画)の目標と同じです。利益の目標は前回よりも控えめになっていますが、配当の目標は180円/株と、これまでにない超大サービスを計画しています。
 
「TOP比 1:1:1」を打ち出す

 これも、これまでにないものです。2018事業計画で打ち出されました。「TOP比」とは「Triple One Proportion(3つの1という比率)」の略で、その中身は「経営目標(比率)として、売上:総資産:時価総額=1:1:1を設定」というものです。時価総額とは株価の時価総額(=1株当りの株価×発行株数)です。
 これの現状は「1:1.3:0.3」ですから、「1:1:1」とするには株価が3倍以上にならなくてはなりません。これは、大株主である機関投資家にとっては大変な魅力です。
 しかし、自社の株価引き上げを目標にすると短期的利益を追い求める力がはたらいて目先の利益至上主義に陥る危険があります。しかも株価は企業の努力以外に政治・経済などさまざまな動きにも左右されますからやりがいのない目標になる可能性があります。
 
グローバル・グループ経営への移行(10月31日 発表)

 中間決算(2018年4月~9月)発表の際に、新方針「グローバル・グループ経営への移行」が発表されました。ちょっとわかりにくいですが、「グローバル経営」と「グループ経営」を強化して「コングロマリット経営の改革・進化」をはかるという方針です。そのために、それにふさわしい「体制・制度」に移行する。具体的には次の3点です。
① 現状のすべての事業を「日本拠点事業」(1.7兆円規模)と「グローバル拠点事業」(2.4兆円規模)に分ける。
② 国内のグループ会社(164社38,000人)、海外のグループ会社(246社28,000人)、三菱重工単体(14,700人)、それぞれの役割分担を明確にする。
③ 「海外地域統括会社」を新設する。
 日本経済にとっては、産業空洞化をさらに進めることになるのではないでしょうか。
 
変わらない方針「株主資本主義」

 今年になって、これまでにない方針がいくつも打ち出されましたが、変わっていない方針もあります。それは、「戦略的事業評価制度」によってすべての事業を「伸ばす事業」と「切り出す事業」に分けて手を打つというやり方です。そのため職場では効率向上が求められるとともに、自分がいつどこへ行かされるかわからないという状態が続いています。
 そのようなやり方は、ROE(株主資本利益率)の向上を何よりも重視する株主資本主義に固執しているからですが、今年はさらに、株価の時価総額引き上げを目標とする株主至上主義とでもいうような段階へ進みました。
 
MRJ 2020年半ばの納入を目指して努力中

 国産初のジェット旅客機MRJ(三菱リージョナルジェット)の開発は2020年半ばの納入を目指して努力をしていることが伝えられています。
 2018年3月末時点で、連結子会社である三菱航空機(株)は1,100億円の債務超過になっていましたが、三菱重工が1,700億円の増資と500億円の債権放棄を行って解消しました(2018年12月)。
 10月には、カナダの航空機メーカー・ボンバルディア社から機密情報を不正入手したと提訴されましたが、三菱重工は「ボンバルディアの主張に根拠がない」、「開発遅れなどの影響はない」としています。
 
軍需生産 新艦艇の「主事業社」

 防衛装備庁が発注する「平成30年度以降の護衛艦(新艦艇)に係る調達の相手方」に三菱重工が「主事業社」として決定されました(8月9日発表)。
 最新鋭潜水艦「おうりゅう」が神戸造船所で進水しました(2018年10月)。
 三菱重工は安倍政権の軍拡志向によって自社の軍需生産が大きく伸びることを期待した計画を立てていますが、安倍政権がアメリカの高額兵器を爆買いしている影響で、今のところ期待していたほどには伸びていないようです。
 
トルコへの原発輸出 暗礁に

 トルコへの原発輸出は、フィージビリティスタディを開始して4年が経過した今年3月、「総事業費の試算額が5兆円超と想定から2倍以上に膨らんだ」ことが伝えられました(2018年4月25日 日経)。その後、暗礁に乗り上げた状態が続いていますが、宮永社長は「経済合理性の範囲内で対応する」との考えを改めて強調し、最終判断については「(計画は)政府間協定だ」と両国の協議に委ねる考えを示しました(2018年12月12日 産経)。
 安倍首相が主導した原発輸出は、すべてが中止か暗礁に乗り上げることになりました。
 
核燃料サイクルも暗礁に

 核燃料サイクルについては、高速増殖炉「もんじゅ」が破たんし、廃炉が決定されたあとも安倍政権は核燃料サイクルに固執しています。そのため、高速炉開発会議を発足させ、フランスの高速炉開発計画(ASTRID)に参加しました。三菱重工は高速炉開発会議の中で積極的な役割をはたしています。
 しかし、フランス政府は2020年以降に計画を凍結する方針を日本政府に伝えてきました(2018年11月30日 日経)。技術的見通しもなく経済的にも成り立たないと言われる核燃料サイクルに安倍政権と三菱重工は固執しています。
 
あえて石炭火力

 「火力発電機器大手の三菱日立パワーシステムズ(MHPS)が賭けに出た。世界的な環境意識の高まりから石炭への逆風が強まる中、あえて最新鋭の石炭火力発電機器向け製造設備を新設した。米ゼネラル・エレクトリック(GE)や独シーメンスといったライバルが軒並み石炭から天然ガスへと軸足を移しているのに対し、逆張りに打って出た背景には、残存者利益を狙うしたたかな戦略がある」(2018年6月22日 日経「あえて石炭火力 三菱日立PS、覚悟の落ち穂拾い」)。
 エネルギー基本計画の中で石炭を「重要なベースロード電源の燃料」と位置付ける安倍政権。株主資本主義に立って目先の利益を最優先する三菱重工。両者が手を取り合っています。
 
韓国最高裁 三菱重工業にも賠償命令


 韓国最高裁は11月29日、戦時中に徴用工や挺身隊員として強制的に働かされたとする韓国人が三菱重工に損害賠償を求めた二つの訴訟で、同社の上告を棄却し、賠償命令を確定させました。
 被害者個人の請求権は消滅しないということは日本政府も認めていることですから、日本政府と三菱重工は、「解決済み」という立場でなく、被害者の名誉と尊厳を回復し、公正な解決をはかるために、誠実に努力をつくすべきです(2018年11月30日 赤旗)。
     ◇
 石炭火力は非常に多くのCO2を排出します。最新鋭のIGCC(石炭ガス化複合発電プラント)化をしてCO2を減らしてもまだ天然ガスよりCO2が多いのです。原発はもちろんのこと、経済的に成り立たないと言われる核燃料サイクルも危険を伴い、放射性廃棄物も残ります。
 国際的な常識や世論に逆らってでも高い利益率を求める株主資本主義は、その企業で働く人たちを不幸にするだけでなく、企業の将来も国の将来も危うくするのではないでしょうか。
 安倍政権はそれらの先頭に立って推進しています。来年こそ安倍政権を退場させる年にしなくてはなりません。
 
    この1年、ご愛読ありがとうございました。
    良いお年をお迎えください。

 
   日本共産党三菱重工広製支部 2018年12月21日

2018年11月30日 (金)

新たな防衛大綱策定へ 時代錯誤の大軍拡

 「防衛計画の大綱」(防衛大綱)は日本の軍事力の在り方や水準を定める指針です。現在の防衛大綱は自民党が政権を奪還した第2次安倍内閣発足後の2013年12月に大幅に変更され閣議決定されたものです。安倍政権はそれを再度見直して新たな防衛大綱を年内に策定しようとしています。

今年になってからの動き

・1月22日:安倍首相が施政方針演説で年内に大綱の見直しをすると表明
・1月23日:防衛省が防衛大綱の見直しに向けた基本方針を自民党の会合で提示
・3月20日:自民党の安全保障調査会が防衛大綱の見直しに向けた提言の骨子を作成、
  5月中に提言をまとめると調査会の会合で表明
・5月29日:自民党は防衛大綱の策定に向けた提言を作成(その内容は事実上の敵基
  地攻撃能力を保有する大軍拡)
・8月31日:来年度の概算要求の概要を発表(防衛大綱を先取り)
・11月20日:政府は有識者会議「安全保障と防衛力に関する懇談会」に次期防衛大綱
  の骨子案を提示
 これらの報道をよく見ますと、年内に策定する新たな防衛大綱の中身は基本的には自民党の提言どおりであることが推定されますし、安倍首相の大軍拡に対する並々ならぬ思いが感じられます。

自民党の提言

 ここで、5月29日に作られた自民党の新たな防衛大綱の策定に向けた提言を見ておきたいと思います。

Ⅰ.情勢及び基本方針

 「わが国を取り巻く安全保障環境は激変しており、戦後最大の危機的情勢を迎えるとともに、わが国の平和と独立に対する新たな脅威が出現するに至っている」という認識の下に、北朝鮮の脅威や中国の動きに対する危機感を示しています(p.1)。
 「米国の新戦略と日米同盟の深化」という項目で、「この類希(たぐいまれ)なる絆で結ばれた同盟は、第2次安倍政権の発足以降、日米の役割・任務・能力に関する議論を通じて、わが国の役割を拡大する方向にある」、「平時の協力を含め様々な事態において一層の日米共同の対応が可能になるなど大幅な深化を遂げ、今なお拡大の一途にある」と、アメリカの軍事戦略の中により深く組み込まれながら「わが国の役割を拡大」させようとしています(p.2)。
 このような時代錯誤の認識と大軍拡への欲望に基づいて次のような「新大綱策定の基本方針」を掲げています。
①脅威に応じた防衛力整備
 「陸・海・空のみならず、宇宙・サイバー・電磁等の領域も活用した多次元横断的(クロス・ドメイン)な防衛力」を打ち出しています(p.3)。
 この提言の副題が
~「多次元横断(クロス・ドメイン)防衛構想」の実現に向けて~
となっていますから、この点が最も言いたいようです。
②同盟・友好国との連携と安全保障協力の強化
③必要かつ十分な予算・基盤の確保
 ここでは「NATOが防衛費の対GDP比2%を達成することを目標としていることも参考にしつつ、必要かつ十分な予算を確保」と、軍事予算の倍化を求めています(p.3)。

Ⅱ.具体的方針

 次に「具体的方針」の中から特に注目されるものをピックアップしたいと思います。
 先ず、「統合運用の推進」を掲げて、前出の「クロス・ドメイン」が「不可欠であり」、「統合運用機能の強化や陸海空の指揮統制の統合の他」、「幅広い分野で自衛隊の統合を推進する」(p.3)。
 なぜこれが「具体的方針」のトップに掲げられているのでしょうか?「様々な事態に対し自衛隊が効果的に対処するため」という説明がついていますが、それだけでしょうか?
 アメリカの軍事戦略の中により深く組み込まれることを考えたとき、米軍からの指令を受けるところを一つにして米軍の指揮の下で「様々な事態に対し自衛隊が効果的に対処するため」と捉えるべきなのかもしれません。

敵基地攻撃能力の保有

 「長距離打撃力(スタンド・オフ・ミサイル、地対地・地対艦ミサイル等) の整備」が書かれていますが、これは敵基地攻撃能力の一つです。
 「SM-6ミサイル(注)やイージス・アショアの早期整備」も書かれています。これらは、北朝鮮よりも中国をにらんでいるという専門家もいます。
(注)SM-6(スタンダード・ミサイル6)はアメリカ海軍で運用中の長射程艦対空ミサイルであり、対艦ミサイルとしての能力も持つ。対弾道ミサイル、対航空機、対地・対艦巡航ミサイルの迎撃にも使用できる。(ウィキペディアより)
 これにつづいて、「敵基地攻撃」でなく「敵基地反撃能力」の「保有についての検討を促進する」としています。敵基地を反撃できるということは事実上の「敵基地攻撃能力」ではないでしょうか。

航空母艦の保有も

 「専守防衛の範囲内の様々な用途に用いる「多用途運用母艦」について、具体的な運用構想や既存艦艇の改修を含めた導入のあり方等の検討を進め、早期の実現を図りつつ、これに搭載・運用することも可能なSTOVL機(F-35B等)を取得する」(p.5)。
 航空母艦(空母)は航空機が発着できる広い甲板を持つ軍艦です。中でも「攻撃型空母」は「敵基地攻撃能力」の代表格の一つです。「多用途運用母艦」と言いながら、「STOVL機(F-35B等)」を搭載すれば、れっきとした「攻撃型空母」になります。F-35Bは、空母搭載用に短距離離陸・垂直着陸できるステルス戦闘機ですから。
 これについては、今年3月2日の参院予算委員会で、海上自衛隊最大の艦船「いずも」を「攻撃型空母」に改修して、F-35Bを運用可能にする調査・研究が進められていることが明らかになっています。さらに、最近になって、「政府は護衛艦「いずも」改修を念頭に、戦闘機が離着陸できる事実上の「空母」の導入を防衛計画の大綱(防衛大綱)に明記する調整に入った」と報じられました(2018年11月27日 日経)。
 これらの他にも、自民党の提言には重要なことが書かれていますが、割愛させていただきます。

新たな防衛大綱を先取り

 つい先日、安倍政権はF-35を最大100機追加取得することを検討していることが報じられました(2018年11月27日 日経)。同記事は「取得額は1機100億円超で計1兆円以上になる」。「中国の軍備増強に対抗するとともに、米国装備品の購入拡大を迫るトランプ米大統領に配慮を示す狙いもある」とも伝えています。
     ◇
 安倍政権は、憲法9条の制約から事実上の攻撃型空母を「多用途運用母艦」と言って国民の目を盗むようなやり方をしていますが、もし憲法9条が改悪されたら、堂々と進められることになります。軍事費も際限なく増やされ、自衛隊は米軍の指揮下で米軍と一体になって戦争を進める勢力になる、そのような懸念が現実とならないよう憲法改悪を阻止しなくてはなりません。
 
      日本共産党三菱重工広製支部 2018年11月30日

2018年11月12日 (月)

三菱重工の新方針「グローバル・グループ経営への移行」

 三菱重工は、中間決算(2018年4月~9月)と新方針「グローバル・グループ経営への移行」を発表しました。

 
中間決算は「堅調に推移」 増配も変わらず

 三菱重工の受注・売上げ・利益は見通しどおりに進んでいて、年度計画は基本的に修正がありません。増配(130円/株)も変っていません。
 火力事業の受注減やMRJ(三菱リージョナルジェット)の開発遅れなどの問題はありますが、それらを含めて見通しどおりに進んでいるようです。
 なお、MRJについては、カナダの航空機メーカー・ボンバルディア社から、機密情報を不正入手したと提訴されていますが、「ボンバルディアの主張に根拠がない」、「開発遅れなどの影響はない」と社長が表明しています。
 
新方針「グローバル・グループ経営への移行」

 今回発表した新方針「グローバル・グループ経営への移行」については、すでに「2018事業計画」の中で考え方が示されていました。
 この新方針を十分に理解するには難しいところがありますが、まとめると次のようになるのではないでしょうか。
 「グローバル経営」と「グループ経営」を強化して「コングロマリット経営の改革・進化」をはかる。そのために、それにふさわしい「体制・制度」に移行する。
 
コングロマリット経営とは

 「コングロマリット(conglomerate)は、直接の関係を持たない多岐に渡る業種・業務に参入している企業体のこと。複合企業とも」(ウィキペディアより)。
 三菱重工の業種は製造業の中の輸送用機械等製造業、一般機械器具製造業などで、製品はロケット、ミサイルからフォークリフト、ターボチャージャまで多岐にわたっていますからコングロマリット(複合企業)と言えるのでしょう。
 今回の新方針は、かつてはそれなりの成果を上げてきた事業本部/事業所制のコングロマリット経営を、事業環境の変化に合わせてドメイン制に変えて効率化と規模拡大を進めてきたが、さらに「改革・進化」が必要、というスタンスです。
 
新方針「グローバル・グループ経営への移行」の概要


 新方針の説明資料の構成は次のようになっています。
----------------------------------
グローバル・グループ経営への移行
 1. 成長のための中長期的課題
 2. 成長軌道の第一歩
 3. グローバル・グループ経営への移行
----------------------------------

 この順に中をざっと見ていきたいと思います。
 
1. 成長のための中長期的課題(p.3~)

 ここでは、1980年以降における各国のGDPの変化をグラフで示して、アメリカ独り勝ちの中で中国が急成長する一方、日本が長期にわたって低迷していることを明らかにしています。
 次に、業種別の成長率を示して、この10年余りの間に業種によって成長率は大きく変化していること、その影響を受けて三菱重工の中にも伸びている事業と後退している事業があることを述べています。
 これらのまとめとして、グローバル市場にもっと出て、新しい成長領域への参入を加速しなくてはならない。そのために過去のコングロマリット経営から脱して「改革・進化」が必要と説いています。
 
2. 成長軌道の第一歩(p.8~)

 ここではコングロマリット経営を「改革・進化」させる第一歩として、現状のドメイン制(大ぐくり化による流動化)に加えて、「事業の類型化」+「グローバル拠点事業と日本拠点事業の2分化」を掲げています。
 具体的には、現状のすべての事業を「日本拠点事業(約1.7兆円)」と「グローバル拠点事業(約2.4兆円)」に分け、さらにそれぞれ3つ、計6つの「事業類型」に分けて「事業の特徴」「課題と対策」などを示しています。
 たとえば、「日本拠点事業」に含まれる「防衛・宇宙、原子力」の対策は「堅実な成長施策」、「グローバル拠点事業」に含まれる「火力」の対策は「抜本的な対策(事業構造転換)」となっています。
 さらに、「ポートフォリオマネジメントの高度化」をはかるとして、今後も事業を継続的に組み換えて成長力を維持するために「戦略的事業評価制度」を改良して引き続き実施していくとしています。
 
3. グローバル・グループ経営への移行(p.13~)

 
ここでは、組織・人員構成が過去10年間に大きく変化したことを示しています。
・国内のグループ会社:22,000人(198社)→ 38,000人(164社)
・海外のグループ会社:  8,000人(105社)→ 28,000人(246社)
・三菱重工単体   :34,000人    →14,700人
 これら3つそれぞれの役割分担を明確にするとともに、新しい組織体制として「海外地域統括会社」を新設するとしています。具体的には、北米/中南米、アジア太平洋/インド、欧州/中東/アフリカ、中国の4地域に作って各地域内共通の施策(成果主義の促進など)を進めて行くとしています。
     ◇
 新しい方針は、外部環境の変化に機敏に対応しながらグローバルに企業を成長させていくことを狙っています。そのために「戦略的事業評価制度」によって、すべての事業を伸ばす事業と切り出す事業に分けて手を打つというやり方は変わっていません。
 ですから、職場では、効率向上が求められ、自分がいつどこへ行かされるかわからないという厳しい状況が続くことになります。中でも、受注が減少した火力事業は「抜本的な対策(事業構造転換)」を打つと言いますから、三菱日立パワーシステムズ(MHPS)やその下請けで働いている人たちは大変ではないでしょうか。
 「防衛・宇宙、原子力」については「堅実な成長施策」をはかるとしていますから、兵器の生産、原発の再稼働・輸出という国民の願いに逆らう事業にひきつづき力を入れようとしています。
 さらに、グローバル経営を強化することは国内産業の空洞化をさらに進めることになり、上記で見た日本経済の低迷が続くことになります。
 
   日本共産党三菱重工広製支部 2018年11月12日

2018年10月26日 (金)

米国軍産複合体が創る「新冷戦」

 前回のブログの続きです。月刊「経済」(11月号)に「トランプ政権と軍産複合体〈下〉」が掲載されました。トランプ政権はイラン核合意から一方的に離脱して軍事的緊張を高めていますが、その背後には「新冷戦」を創ろうとする米国軍産複合体が・・・。「トランプ政権と軍産複合体〈下〉」の一部分をご紹介します。

巨大金融機関主導の軍産複合体復活

 1989年の東欧諸国の体制転換・ベルリンの壁崩壊に伴う冷戦終結は、アメリカ国民が求める国防費削減の圧力をさらに強めることになり、米国軍産複合体にとっては「大災害」であった(p.116)。
 そのため、「米軍事当局―航空宇宙軍需企業は、軍事能力の保持強化を正当化する理論の構築が急がれた」。そこで打ち出されたのが「ならず者国家」で、「旧ソ連に代わる仮想敵国として位置付けられた」。1990年の湾岸戦争は、「仮想敵と位置付けた「ならず者国家」の現実の脅威とされ」、国民への説得力となった(p.117)。
 一方、国防省は、国家兵器市場縮小のなかで国防産業基盤強化に向けて軍事企業の再編統合化を求めた。それを受けてウォール街の巨大投資銀行・巨大ファンドと大手軍事企業が業界統合化を推進。1993年から大型企業買収・合併が続き、26社の軍事企業が2006年には次の6社に統合された(p.118)。
・ジェネラル・ダイナミックス
・ロッキードマーチン
・L3コミュニケーションズ
・ノースロップ・グラマン
・ボーイング
・レイセオン
 これらの企業は世界の軍事企業Top100の上位を占めています。どれも巨大企業ですが、全社売上に占める兵器の売上は、ボーイングが31%、ジェネラル・ダイナミックスが61%、その他は86~95%という軍事専門の巨大企業です。アメリカの軍事企業はこれだけではありませんが、これら6社だけで2016年の兵器売上高合計は1427.70億ドル(×112円/ドル=15兆9902億円)にもなります(ストックホルム国際平和研究所のデータより)。

 なお、2016年の世界の軍事企業Top100に、日本の企業は5社(三菱重工、川崎重工、IHI、NEC、三菱電機)入っていますが、5社の2016年の兵器売上高合計は82.20億ドル(×112円/ドル=9206億円)です。

巨大金融機関主導の垂直統合

 1993年から1996年に大きな再編の動きがあったあと、2000年から再び再編統合が進んだが、今回はJ.Pモルガンなど巨大機関投資ファンド主導で進められた。その結果、2005年には「米国兵器産業大手の機関投資家による株式所有比率」は、ロッキードマーチンの95%を筆頭に、平均79.24%を占める決定的な支配力を持ち、「軍事企業は魅力的な収益をもたらすオファー(国からの発注)でない限り、自国の国防省との契約に乗るべきではない」(つまり、国防よりも収益を優先)というまでになった(p.124)。
 2001年の9.11とその後のアフガニスタン戦争(2001年~)、イラク戦争(2003年~)は軍事産業拡大の商機となり、「米国政府の軍事化」が進み、ICT、AI、ロボットなどの企業と軍事企業とのつながりや吸収・合併も進んだ。こうして巨大金融機関に主導された米国軍産複合体はアメリカの政治・経済にも大きな影響力を持つとともに、グローバルに影響力を広げている(p.125)。

北朝鮮危機の次にイラン危機を演出

 少し長くなりますが引用させていただきます。「北朝鮮リスク・緊張は、冷戦期の大型戦略兵器復活の大いなる商機となった。ポスト冷戦期に縮小ないし廃止され始めた大型戦略兵器、戦術核兵器の復活と新型兵器開発が始まった」(p.125)。
 「そして、この北朝鮮「特需」による「ウィンド・フォール(棚ぼた)」を得て、ウォール街はじめ全米の投資家たちの「信用を得て」、株価は史上最高値を実現したことをもって、これ以上、危機の深海に入ることを避けた」(p.125)。
 「北朝鮮問題に代わる「危機創設」はイラン危機の演出である。冷戦後世界で最も成功した核拡散防止の国際協定である「イラン核合意」(2015年6月成立。イラン・中国・ロシア・米国・EU・英・独・仏)からの一方的な米国の離脱で、イランと中国・ロシアを敵方にまわし、その脅威に対応する「新冷戦」が準備されている」(p.126)。
      ◇
 このあと「トランプ政権と軍産複合体〈下〉」は、「中・露を戦略的競争者とする戦術核軍拡の危険度」、「新核戦略に向けた新たな枠組み」、「新冷戦に向けた新たな買収合併再編」と豊富な内容が続きますが割愛させていただいて、最後の部分に行きます。

日本の憲法改悪にも米国軍産複合体が
 「北朝鮮危機は緩和したとしても、トランプ政権下での米国軍産複合体による圧力は強まり、日本政府は、迎撃ミサイル、イージス・アショアの設置を強行に進めようとしている。その過程で、憲法改悪へ向けた国民世論への圧迫が激しさを増している。グローバル化する軍産複合体に操られる政権は、国民生活を破局へ導くことになる」(p.133)。

   日本共産党三菱重工広製支部 2018年10月26日

2018年10月12日 (金)

史上最強となった米国軍産複合体

 月刊「経済」(10月号)に掲載された「トランプ政権と軍産複合体〈上〉」は、世界の軍事情勢を理解し、平和を求めるたたかいに示唆となるところがあると思いますので、その一部分をご紹介したいと思います。
 
軍産複合体とは

 
軍部と軍需産業が結びついて軍事予算を増やし軍部の政治力を強め、公的機関をはじめ社会の隅々に影響力を浸透させて軍国主義を進める、そのような軍部と軍需産業の結びつきを軍産複合体と言ってよいのではないでしょうか。
 アメリカだけではありませんが、特にアメリカの軍産複合体は強大で、上下両院にも強い影響力を持っているので「軍産議会複合体」と呼ばれたり、多くの大学や研究機関と結びついているために「軍産学複合体」とも呼ばれるようです。
 日本でも憲法9条が破壊されたら、自衛隊と軍需産業が力を増して軍産複合体が生まれ、安倍政権が狙っている軍国主義化が急速に進む危険があります。
 
史上最強となった米国軍産複合体

 冒頭に書きました「トランプ政権と軍産複合体〈上〉」の第1章は「史上最強となった米国軍産複合体」です。
 トランプ大統領は、「その誕生以前から、史上最強と自他ともに認める軍産複合体に取り囲まれ、その指導を受けて登場してきた」(p.119)。トランプ政権の下で、軍事費は拡大し、今後も拡大の一途を続けようとしています。
 
広域資源地帯―「不安定の弧」の確保

 「冷戦終結・ソ連崩壊後に米国が新たに支配領域に組み込んだ広域資源地帯(西・北アフリカ、中東、中央アジア、南西アジア)は、イスラム過激派が活動する「不安定の弧」を形成しており、国際石油資本をはじめ多国籍企業とウォール街にとっては、この地域に「アメリカの秩序」を確立することが最大の国家利益である」(p.123)。
 「不安定の弧」の確保は、アメリカを支配している総資本にとって最も重要というわけですが、それは高コストの「ローテク戦争」であって、「冷戦型戦略兵器を必要としないため、軍事企業にとっては利益率の低い不採算ビジネスでしかない」(p.123)。
 
ロシアと中国を戦略的競争者に

 トランプ政権は、総資本が重視する「不安定の弧」の確保をしなくてはならないものの、軍産複合体の申し子であるトランプ大統領にとっては高額な戦略兵器や新兵器で巨大な軍需産業をうるおすことを優先させる政策をとっています。
 そのため、トランプ政権が昨年末から今年のはじめにかけて打ち出した「国家安全保障戦略」から「核戦略見直し」までの一連の新しい安全保障政策は「中国とロシアを「戦略的競争相手」として、脅威の最上位に置くこととした。いわゆる「新冷戦の始まり」という軍事戦略を打ち出した」(p.124)。
 「北朝鮮危機を契機として、ポスト冷戦期に細々と生きるか、縮小ないし廃棄され始めた大型戦略兵器、核兵器の復活と新規拡大開発が始まっている」(p.125)。
 その結果、軍需大企業の影響力が増して「外交政策の軍事化をもたらし」、「ニューヨーク株式市場では機関投資家や金利生活者投機筋にも商機となり、彼らの熱狂は収まる気配はない」(p.125)。
 このようにして、「中国とロシアを戦略的脅威と見立てた「核戦略見直し」は、新たな高度破壊型の戦略・戦術兵器の開発・製造をめざすこととなった」(p.125)。
 「ただし、中国とロシアの間に、米国としては冷戦時代のような対立があるわけではなく」、「中国・ロシアとの核限定戦争を「理論上」可能にしようというのである」(p.126)。
 
核限定戦争の危険性

 「理論上」といっても、使おうと思えば使える核兵器はこの上なく危険なものです。トランプ政権は同盟国を巻き込んで新戦略を進めており、「中国やロシア軍産複合体も、核兵器の高度化をはかりつつ武器市場拡大を求めて、外交の軍事化」(p.126)をはかっています。今日の軍拡競争は、かつての米ソ「2国間ではなく複数国間で競い合うことになる。現今の核戦争の危険性は旧冷戦時よりも高くなっている」という指摘もあるそうです。
 
   日本共産党三菱重工広製支部 2018年10月12日

2018年9月28日 (金)

三菱重工がかかわる敵基地攻撃可能兵器

祝 広島東洋カープ リーグ3連覇

 前回のブログで防衛省の「我が国の防衛と予算 平成31年度概算要求の概要」の主な点を見ました。

 そこに出ている考え方や政策は次のような点が特徴的と言えると思います。
(1)平和への動きを無視した軍拡志向
(2)新領域(宇宙・サイバー・電磁波)での軍事強化
(3)長距離巡航ミサイルなど敵基地攻撃可能兵器の導入
(4)何が何でもイージス・アショアの導入
 今回は、そこに出ているさまざまな兵器の中で三菱重工が関係しているもの、中でも新領域(宇宙・サイバー・電磁波)の兵器や敵基地攻撃可能兵器はないか見ておきたいと思います。

三菱重工が作っている兵器

 三菱重工のホームページで、「製品情報」→「防衛」と進みますと、三菱重工が作っている主な兵器を見ることができます。そこには、特殊車両(戦車など)、艦艇(護衛艦・潜水艦)、戦闘機、誘導機器(ミサイル)などが掲載されています。
 防衛省が装備品(兵器など)をどの企業から調達しているか、主な調達先については防衛装備庁のホームページの「調達実績及び調達見込(中央調達分)」というページから過去の調達実績を見ることができます。毎年の調達実績の中に調達先(企業など)が出ています。

新領域の能力強化(p.5~p.8)

 「我が国の防衛と予算 平成31年度概算要求の概要」にもどります。

 新領域は、宇宙領域・サイバー領域・電磁波領域に分けられています。この内、宇宙領域は今のところ人工衛星を使用して宇宙状況の監視、地上の監視、指揮系統に関係する通信が主な目的ですが、将来的には敵国の人工衛星を破壊または機能不全にする攻撃も考えられているのではないでしょうか。サイバー領域と電磁波領域については、自国の通信網やレーダーの防御と敵国の通信網やレーダーを機能不全にする攻撃を目的としていますから敵基地攻撃の一つと言ってよいのではないでしょうか。
 これらの内、三菱重工は人工衛星を軌道に投入するための大型ロケットの製作と打上げを独占的に実施していますから、宇宙領域には強く関係していると言えます。
 電磁波領域については、「戦闘機(F-15)の電子戦能力の向上」が出ています(p.8)。F-15は、米国ボーイング社とのライセンス契約で三菱重工が製作しています。これを「能力の高い新たな電子戦装置を搭載するなどの改修を実施」と記載されています。

海空領域の能力強化(p.9~p.13)

 ここでは、敵基地攻撃に直接かかわる兵器を見ていきたいと思います。

(1)航空領域の能力強化(p.9)
 ここには、「戦闘機(F-15)の能力向上」が再度出ています。前出の「電子戦能力の向上」だけでなく、「スタンド・オフ・ミサイル(JASSM等)の搭載」もすることになっています(p.9)。スタンド・オフ・ミサイルは、「相手の脅威圏外(スタンド・オフ)から対処」するミサイルですから敵基地攻撃可能兵器そのものと言えます。
 そのほかには、滞空無人機、早期警戒機などの増強が出ています。

(2)海上領域の能力強化(p.11)
 ここには、哨戒機、護衛艦、潜水艦などの増強が出ていて、三菱重工が作っているものもいろいろあります。これらは敵基地攻撃と無関係ではないと思いますが、具体的にはわかりません。

(3)スタンド・オフ火力の強化(p.13)
 ここには、「相手の脅威圏外(スタンド・オフ)から対処」する項目が並べられています。
----------------------------------------
○ 戦闘機(F-35A)の取得(再掲)
○ 戦闘機(F-15)の能力向上(再掲)
○ スタンド・オフ・ミサイルの取得(再掲)
○ 島嶼防衛用高速滑空弾の研究(138億円)
 島嶼防衛のための島嶼間射撃を可能とする、高速で滑空し、目標に命中する島嶼防衛用高速滑空弾の研究
----------------------------------------

 この内、戦闘機(F-35A)はステルス性に優れていますから、敵に気づかれずに近づいて敵基地攻撃が可能なのではないでしょうか。戦闘機(F-35A)は三菱重工が組立てを担当しています。
 島嶼防衛用高速滑空弾はイメージ図が出ていますが、ロケットモータで上空に打上げられたあとロケットモータを切り離して滑空型弾頭だけが目標に向かうようです。この研究を担当する企業は明記されていませんが、ロケットも滑空する機体の設計も三菱重工は得意なはずです。
 島嶼防衛用高速滑空弾については、p.47の「2 主な研究開発」にも出ています。さらに、このページの最下段には「極超音速誘導弾の要素技術に関する研究」が出ていますが、これも明確な敵基地攻撃可能兵器と言えます。
     ◇
 新領域(宇宙・サイバー・電磁波)の兵器も敵基地攻撃可能兵器も導入がすでに始まっていて、三菱重工もかかわっていると言えます。これは宇宙軍を創設するなどのトランプ軍拡に組み込まれているのではないでしょうか。安倍首相の軍拡志向と相まって今後あからさまに強化されていく危険を感じます。

   日本共産党三菱重工広製支部 2018年9月28日

2018年9月14日 (金)

膨張し続ける軍事費 敵基地攻撃可能兵器も

 防衛省の2019年度予算の概算要求は5兆2986億円。安倍政権になって急膨張して過去最大を更新しています。概算要求のおおよその中身が「我が国の防衛と予算 平成31年度概算要求の概要」に出ていますので、主な点を見ておきたいと思います。

 
「平成31年度概算要求の考え方」(p.1)

 冒頭で「本年中に予定される防衛計画の大綱の見直し及び次期中期防衛力整備計画策定にかかる省内の検討状況を踏まえ」と安倍政権の軍拡方針を先取りして予算要求していることを明らかにしています。
 つづいて、「厳しい安全保障環境の中・・・防衛力を大幅に強化する」と、米朝会談・南北会談など平和への動きにはいっさい触れず、平和への期待もしない「考え方」が書かれています。
 
「概算要求の考え方」(p.2)

 ここでは、「陸・海・空という従来の領域にとどまらず、宇宙・サイバー・電磁波といった新たな領域の活用が死活的に重要になっている」として、新しい領域(宇宙・サイバー・電磁波)での軍事強化を掲げています。
 これまでの「海空領域の能力強化」では、「脅威圏外からの対応」が新しく掲げられました。「脅威圏外」とは敵からの攻撃を受けない所ですから、遠く離れた所から長距離巡航ミサイル(後述のスタンド・オフ・ミサイル)などで敵基地を先制攻撃することも可能になるということです。
 さらに「弾道・巡航ミサイル攻撃対処能力の強化」と何が何でも陸上配備型イージス・システム(イージス・アショア)を導入しようとしています。
 
「防衛関係費」(p.3~)

 p.3の下の方に「新規後年度負担」が書かれていますが、その額が2兆5141億円と巨額になっています。今後何年もかけて税金から払うことになります。
 p.4に「総額の推移」がグラフで示されていますが、安倍政権になってから「防衛関係費」の急膨張が連続していることがよくわかります。
 p.5からは、具体的な事項と金額が出ています。その中から注目しなくてはならないと思われるところをピックアップしてみます。
 
1 新領域の能力強化(p.5~)

(1)宇宙領域の能力強化
 ・宇宙状況監視(SSA)システムの取得(268億円)など
 先行している米軍と「連携」して宇宙の監視と宇宙から地上の監視をするものです。トランプ政権の宇宙軍創設という方針に沿っているのかもしれません。
(2)サイバー領域の能力強化
 ・サイバー体制の充実・強化(約150名→約220名)など
 通信ネットワークのかく乱は軍事だけでなく国民生活の破壊にもなりますが、すでに米軍との間で「日米サイバー防衛政策ワーキンググループ」などの形で進められています。
(3)電磁波領域の能力強化
 これには電磁波攻撃からの防御という面もありますが、電磁波による攻撃は敵基地攻撃の一つでもあります。
 
電磁波攻撃

 今年の初めに次のような報道がありました。
--------------------------------
 政府は電磁波を使って敵の防空網や指揮通信システムを無力化する電子戦用の攻撃機を導入する検討に入った。米ボーイング社の「EA18G」などを候補とし、2018年末に改定する中期防衛力整備計画(中期防)に盛りこむ方向だ。地上の標的も狙えるため、敵基地攻撃能力の保有を巡る議論にも発展しそうだ。
 電子攻撃機は大量の電磁波を送り込み、敵の通信網やレーダーを機能不全にする。日本周辺では中国軍が電子戦などを担当する「戦略支援部隊」を新設し、電子攻撃機の配備を進めている。日本も中国軍の航空機や艦船が日本周辺に展開するのを阻む「接近阻止・領域拒否(A2AD)」戦略の一環に活用し、防衛能力を高める。
 現在、防衛省は電波情報を集める測定機や訓練機をもつが、攻撃機は保有していない。EA18G(通称グラウラー)は大量の電波を発射する装置をもち敵のレーダーを壊すミサイルも備える。(日経 2018年1月1日)
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2 海空領域の能力強化(p.9~)

 ここにも敵基地攻撃に使える兵器が書かれています。
 ・戦闘機(F-35A)の取得(6機:916億円+整備用器材等475億円)
 ・スタンド・オフ・ミサイルの取得(73億円)
 「相手の脅威圏外(スタンド・オフ)から対処できるF-35Aに搭載するスタンド・オフ・ミサイル(JSM)の取得」という説明がついています。
 
3 弾道・巡航ミサイル攻撃対処能力の強化(p.14)

・陸上配備型イージス・システム(イージス・アショア)の整備(2基 31年度計上額:2,352億円)
 ここには北朝鮮とは明記されていませんが、「ロフテッド軌道への対応能力等」と北朝鮮への対応であることがわかります。
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 注目しなくてはならない点がまだたくさんあると思いますが、割愛させていただきます。なお、「主要な装備品等」がp.45~に出ています。
 冒頭にも書きましたが、(1)安倍政権になって軍事費の急膨張が続いています。(2)敵基地攻撃可能な兵器の導入が進められようとしています。
 トランプ政権が今年1月に策定した「国家防衛戦略」は中国とロシアを軍事的な主要脅威としています。上記で見た新領域(宇宙・サイバー・電磁波)での軍事強化や「脅威圏外からの対応」はトランプ政権の戦略に呼応したものと思われます。安倍政権はトランプ政権に追従するとともに、アメリカと一緒に海外で戦争できることを目指していると言えるのではないでしょうか。
 
   日本共産党三菱重工広製支部 2018年9月14日 

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